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std::cosh(std::complex)

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ヘッダ <complex> で定義
template<class T >
complex<T> cosh(const complex<T>& z );
(C++11以上)

複素数の値 z の複素双曲線余弦を計算します。

目次

[編集]引数

z - 複素数の値

[編集]戻り値

エラーが発生しなければ、 z の複素双曲線余弦が返されます。

[編集]エラー処理と特殊な値

エラーは math_errhandling と一貫性があるように報告されます。

処理系が IEEE 浮動小数点算術をサポートしている場合、

  • std::cosh(std::conj(z))== std::conj(std::cosh(z)) です。
  • std::cosh(z)==std::cosh(-z) です。
  • z(+0,+0) であれば、結果は (1,+0) です。
  • z(+0,+∞) であれば、結果は (NaN,±0) (虚部の符号は未規定) であり、 FE_INVALID が発生します。
  • z(+0,NaN) であれば、結果は (NaN,±0) (虚部の符号は未規定) です。
  • z(x,+∞) (ただし x は任意の有限な非ゼロの値) であれば、結果は (NaN,NaN) であり、 FE_INVALID が発生します。
  • z(x,NaN) (ただし x は任意の有限な非ゼロの値) であれば、結果は (NaN,NaN) であり、 FE_INVALID が発生するかもしれません。
  • z(+∞,+0) であれば、結果は (+∞,+0) です。
  • z(+∞,y) (ただし y は任意の有限な非ゼロの値) であれば、結果は +∞cis(y) です。
  • z(+∞,+∞) であれば、結果は (±∞,NaN) (実部の符号は未規定) であり、 FE_INVALID が発生します。
  • z(+∞,NaN) であれば、結果は (+∞,NaN) です。
  • z(NaN,+0) であれば、結果は (NaN,±0) (虚部の符号は未規定) です。
  • z(NaN,+y) (ただし y は任意の有限な非ゼロの値) であれば、結果は (NaN,NaN) であり、 FE_INVALID が発生するかもしれません。
  • z(NaN,NaN) であれば、結果は (NaN,NaN) です。

ただし cis(y)cos(y) + i sin(y) です。

[編集]ノート

双曲線余弦の数学的な定義は cosh z =
ez
+e-z
2
です。

双曲線余弦は複素平面上の整関数であり、分岐切断はありません。 双曲線余弦は虚部に関して 2πi の周期で周期的です。

[編集]

#include <iostream>#include <cmath>#include <complex>   int main(){std::cout<<std::fixed;std::complex<double> z(1, 0);// 実数線に沿った実数の双曲線余弦のように動作します。std::cout<<"cosh"<< z <<" = "<<std::cosh(z)<<" (cosh(1) = "<<std::cosh(1)<<")\n";   std::complex<double> z2(0, 1);// 虚数線に沿った実数の余弦のように動作します。std::cout<<"cosh"<< z2 <<" = "<<std::cosh(z2)<<" ( cos(1) = "<<std::cos(1)<<")\n";}

出力:

cosh(1.000000,0.000000) = (1.543081,0.000000) (cosh(1) = 1.543081) cosh(0.000000,1.000000) = (0.540302,0.000000) ( cos(1) = 0.540302)

[編集]関連項目

複素数の双曲線正弦 (sinh(z)) を計算します
(関数テンプレート)[edit]
複素数の双曲線正接 (tanh(z)) を計算します
(関数テンプレート)[edit]
複素数の逆双曲線余弦 (arcosh(z)) を計算します
(関数テンプレート)[edit]
(C++11)(C++11)
双曲線余弦 (cosh(x)) を計算します
(関数)[edit]
valarray の各要素に関数 std::cosh を適用します
(関数テンプレート)[edit]
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