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操作

cacoshf, cacosh, cacoshl

提供: cppreference.com
< c‎ | numeric‎ | complex
ヘッダ <complex.h> で定義
floatcomplex       cacoshf(floatcomplex z );
(1) (C99以上)
doublecomplex      cacosh(doublecomplex z );
(2) (C99以上)
longdoublecomplex cacoshl(longdoublecomplex z );
(3) (C99以上)
ヘッダ <tgmath.h> で定義
#define acosh( z )
(4) (C99以上)
1-3) 複素数値 z の複素逆双曲線余弦を計算します。 実軸に沿った 1 より小さい値に分岐切断を持ちます。
4) 型総称マクロ。 zlongdoublecomplex 型の場合は cacoshl が呼ばれ、 zdoublecomplex 型の場合は cacosh が呼ばれ、 zfloatcomplex 型の場合は cacoshf が呼ばれます。 z が実数または整数の場合、このマクロは対応する実数の関数 (acoshfacoshacoshl) を呼びます。 z が虚数の場合、このマクロは対応する複素数版を呼び、戻り値型は複素数になります。

目次

[編集]引数

z - 複素数の引数

[編集]戻り値

z の複素逆双曲線余弦。 戻り値は実部が区間 [0; ∞) で虚部が区間 [−iπ; +iπ] 内の半帯状の範囲内になります。

[編集]エラー処理および特殊な値

エラーは math_errhandling と一貫性があるように報告されます。

処理系が IEEE 浮動小数点算術をサポートしている場合、

  • cacosh(conj(z))==conj(cacosh(z)) です。
  • z±0+0i であれば、結果は +0+iπ/2 です。
  • z+x+∞i (ただし x は任意の有限な値) であれば、結果は +∞+iπ/2 です。
  • z+x+NaNi (ただし x は有限な非ゼロの値) であれば、結果は NaN+NaNi であり、 FE_INVALID が発生するかもしれません。
  • z0+NaNi であれば、結果は NaN±iπ/2 (虚部の符号は未規定) です。
  • z-∞+yi (ただし y は任意の有限な正の値) であれば、結果は +∞+iπ です。
  • z+∞+yi (ただし y は任意の有限な正の値) であれば、結果は +∞+0i です。
  • z-∞+∞i であれば、結果は +∞+3iπ/4 です。
  • z±∞+NaNi であれば、結果は +∞+NaNi です。
  • zNaN+yi (ただし y は任意の有限な値) であれば、結果は NaN+NaNi であり、 FE_INVALID が発生するかもしれません。
  • zNaN+∞i であれば、結果は +∞+NaNi です。
  • zNaN+NaNi であれば、結果は NaN+NaNi です。

[編集]ノート

C 標準はこの関数に「complex arc hyperbolic cosine」と名付けていますが、双曲線関数の逆関数は面積関数です。 引数は双曲的扇形の面積であり、円弧 (arc) ではありません。 正しい名前は「complex inverse hyperbolic cosine」、あるいは、あまり一般的ではありませんが、「complex area hyperbolic cosine」です。

逆双曲線余弦は多値関数であり、複素平面上の分岐切断を要求します。 分岐切断は慣習的に実軸上の線分 (-∞,+1) に置かれます。

逆双曲線余弦の主値の数学的な定義は acosh z = ln(z + z+1z-1) です。

任意の z について acosh(z) =
z-1
1-z
acos(z)
が成り立ちます。 または単純に、複素平面の上半分の i acos(z) です。

[編集]

#include <stdio.h>#include <complex.h>   int main(void){doublecomplex z = cacosh(0.5);printf("cacosh(+0.5+0i) = %f%+fi\n", creal(z), cimag(z));   doublecomplex z2 =conj(0.5);// or cacosh(CMPLX(0.5, -0.0)) in C11printf("cacosh(+0.5-0i) (the other side of the cut) = %f%+fi\n", creal(z2), cimag(z2));   // in upper half-plane, acosh(z) = i*acos(z) doublecomplex z3 =casinh(1+I);printf("casinh(1+1i) = %f%+fi\n", creal(z3), cimag(z3));doublecomplex z4 = I*casin(1+I);printf("I*asin(1+1i) = %f%+fi\n", creal(z4), cimag(z4));}

出力:

cacosh(+0.5+0i) = 0.000000-1.047198i cacosh(+0.5-0i) (the other side of the cut) = 0.500000-0.000000i casinh(1+1i) = 1.061275+0.666239i I*asin(1+1i) = -1.061275+0.666239i

[編集]参考文献

  • C11 standard (ISO/IEC 9899:2011):
  • 7.3.6.1 The cacosh functions (p: 192)
  • 7.25 Type-generic math <tgmath.h> (p: 373-375)
  • G.6.2.1 The cacosh functions (p: 539-540)
  • G.7 Type-generic math <tgmath.h> (p: 545)
  • C99 standard (ISO/IEC 9899:1999):
  • 7.3.6.1 The cacosh functions (p: 174)
  • 7.22 Type-generic math <tgmath.h> (p: 335-337)
  • G.6.2.1 The cacosh functions (p: 474-475)
  • G.7 Type-generic math <tgmath.h> (p: 480)

[編集]関連項目

(C99)(C99)(C99)
複素数の逆余弦を計算します
(関数)[edit]
(C99)(C99)(C99)
複素数逆双曲線正弦を計算します
(関数)[edit]
(C99)(C99)(C99)
複素数逆双曲線正接を計算します
(関数)[edit]
(C99)(C99)(C99)
複素数双曲線余弦を計算します
(関数)[edit]
(C99)(C99)(C99)
逆双曲線余弦 (arcosh(x)) を計算します
(関数)[edit]
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