JavaScript/Int32Array

Int32Array

概要

Int32Array は、32ビットの符号付き整数（int32）の型付き配列を表すJavaScriptオブジェクトです。各要素は 32 ビットの符号付き整数としてアクセス可能で、効率的に数値データを操作することができます。この配列は、基盤となる ArrayBuffer 上で動作します。

コンストラクタ

Int32Array()

newInt32Array(buffer[,byteOffset[,length]])newInt32Array(length)newInt32Array(typedArray)newInt32Array(iterable)

• 引数
  • buffer: ArrayBuffer または SharedArrayBuffer
  • byteOffset (オプション): バイト単位でのオフセット位置（デフォルトは 0）
  • length (オプション): 配列の要素数
  • length (数値): 配列の要素数を指定する
  • typedArray: 既存の型付き配列を基にする
  • iterable: 配列や反復可能オブジェクト（Map や Set など）
• 戻り値: 指定された条件に基づく新しい Int32Array

プロパティ

Int32Array.BYTES_PER_ELEMENT

• 各要素のバイト長（固定値: 4）

Int32Array.prototype.length

• 配列内の要素数を返す（読み取り専用）

Int32Array.prototype.buffer

• 基盤となる ArrayBuffer を返す

Int32Array.prototype.byteOffset

• ArrayBuffer 内の先頭位置をバイト単位で返す

Int32Array.prototype.byteLength

• バッファの全体のバイト長を返す

メソッド

Int32Array.prototype.set()

int32Array.set(array[,offset])

• 引数
  • array: コピー元の配列（型付き配列または通常の配列）
  • offset (オプション): 書き込みの開始インデックス（デフォルトは 0）
• 戻り値: なし
• 説明: 指定された配列から要素をコピーして設定する

Int32Array.prototype.subarray()

int32Array.subarray(begin[,end])

• 引数
  • begin: 開始インデックス
  • end (オプション): 終了インデックス（デフォルトは配列の終端）
• 戻り値: 元の配列の部分範囲を共有する新しい Int32Array

使用例

// Int32Arrayの作成constbuffer=newArrayBuffer(12);constint32Array=newInt32Array(buffer);// 配列の要素を設定int32Array[0]=123456789;int32Array[1]=-987654321;console.log(int32Array[0]);// 123456789console.log(int32Array[1]);// -987654321// 配列のコピーconstsubArray=int32Array.subarray(0,1);console.log(subArray[0]);// 123456789

注意点

• Int32Array は 32 ビットの符号付き整数のみを扱い、他の型の値を代入しようとするとエラーになる
• バッファのバイト長は Int32Array.BYTES_PER_ELEMENT（4バイト）の倍数である必要がある
• 符号付き整数の範囲は -2,147,483,648 から 2,147,483,647 まで

関連オブジェクト

• JavaScript/Int8Array
• JavaScript/Int16Array
• JavaScript/TypedArray
• JavaScript/ArrayBuffer
• JavaScript/DataView

ブラウザサポート

• Chrome 4+
• Firefox 3.5+
• Safari 4+
• Edge 12+

仕様

• ECMAScript 2015 (ES6)