std::declval
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ヘッダ <utility> で定義 | ||
template<class T> typenamestd::add_rvalue_reference<T>::type declval()noexcept; | (C++11以上) | |
任意の型 T
を参照型に変換し、コンストラクタを通す必要なしに decltype 式でメンバ関数を使用できるようにします。
declval
は一般的に、共通のコンストラクタを持たないかもしれないテンプレート引数を受け取るテンプレートで、その型のメンバ関数の戻り値型が必要な場合に、使用されます。
declval
は未評価文脈でのみ使用でき、定義されていることは要求されません。 この関数を含む式を評価することはエラーです。 形式的に述べると、この関数が ODR 使用された場合、プログラムは ill-formed です。
目次 |
[編集]引数
(なし)
[編集]戻り値
呼ぶことはできず、そのため、値を返すこともありません。 戻り値の型は、 T
が void
(または cv 修飾された void
) の場合は T
、そうでなければ T&&
です。
[編集]例
Run this code
#include <utility>#include <iostream> struct Default {int foo()const{return1;}}; struct NonDefault { NonDefault(const NonDefault&){}int foo()const{return1;}}; int main(){ decltype(Default().foo()) n1 =1;// n1 の型は int です。// decltype(NonDefault().foo()) n2 = n1; // エラー、デフォルトコンストラクタがありません。 decltype(std::declval<NonDefault>().foo()) n2 = n1;// n2 の型は int です。std::cout<<"n1 = "<< n1 <<'\n'<<"n2 = "<< n2 <<'\n';}
出力:
n1 = 1 n2 = 1
[編集]関連項目
decltype 指定子(C++11) | 式またはエンティティの型を取得します |
(C++11)(C++20で削除)(C++17) | 指定された引数のセットを渡して callable なオブジェクトを呼んだときの結果の型を推定します (クラステンプレート) |