<overflow>

Baseline Widely available *

This feature is well established and works across many devices and browser versions. It’s been available across browsers since March 2020.

* Some parts of this feature may have varying levels of support.

<overflow>列挙値型は、overflow-blockoverflow-inlineoverflow-xoverflow-y の個別指定プロパティと overflow 一括指定プロパティのキーワード値を表します。これらのプロパティは、ブロックコンテナー、フレックスコンテナー、グリッドコンテナーに適用されます。

構文

<overflow> = visible | hidden | clip | scroll | auto 

列挙型の値 <overflow> は、下記の一覧のいずれかの値を使用して指定します。

visible

はみ出したコンテンツは切り取られず、要素のパディングボックス外に表示されることがあります。要素ボックスはスクロールコンテナーにはなりません。これが <overflow> 列挙型を持つすべてのプロパティの既定値です。

hidden

はみ出したコンテンツは要素のパディングボックスで切り取られます。スクロールバーはなく、切り取られたコンテンツは表示されません(つまり、切り取られたコンテンツは非表示になります)が、コンテンツは存在します。ユーザーエージェントはスクロールバーを追加しませんし、タッチ画面をドラッグしたり、マウスのスクロールホイールを使用したりする操作によって、ユーザーが切り取られた領域の外にあるコンテンツを表示することもできません。要素はプログラムによって(例えば、 scrollLeft プロパティや scrollTo() メソッドの値を設定することで)コンテンツをスクロールすることができます。コンテンツは、キーボード操作でもスクロールすることができます。矢印でコンテンツをスクロールすることができ、隠されたコンテンツ内のフォーカス可能な要素へタブ操作をすると、フォーカスされた要素をビューにスクロールさせることができます。この値が設定されている要素ボックスは、スクロールコンテナーになります。

clip

はみ出したコンテンツは、 overflow-clip-margin プロパティを使用して定義した要素の オーバーフロークリップ辺 でクリップされます。その結果、コンテンツは要素のパディングボックスから overflow-clip-margin<length> 値、または設定されていない場合は 0px だけはみ出します。クリップ領域外にはみ出したコンテンツは表示されず、ユーザーエージェントはスクロールバーを表示させず、プログラムによるスクロールにも対応しません。新しい整形コンテキストは作成されません。

scroll

はみ出したコンテンツは要素のパディングボックスでクリップされ、はみ出したコンテンツはスクロールバーを使用してスクロールして表示することができます。ユーザーエージェントは、コンテンツがはみ出したり切り取られたりするかどうかにかかわらず、 1 つの値だけを設定すると水平方向と垂直方向の両方にスクロールバーを表示します。したがって、このキーワード値を使用することで、コンテンツの変更に伴ってスクロールバーが現れたり消えたりするのを防ぐことができます。プリンターでは、はみ出したコンテンツが出力されることがあります。この値が設定されている要素ボックスは、スクロールコンテナーになります。

auto

はみ出したコンテンツは要素のパディングボックスで切り取られ、はみ出したコンテンツはスクロールして表示することができます。 scroll とは異なり、ユーザーエージェントはコンテンツがはみ出した場合のみスクロールバーを表示し、既定ではスクロールバーを非表示にします。コンテンツが要素のパディングボックス内に収まる場合、 visible と同じように見えますが、新しい整形コンテキストが確立されます。この値が設定された要素ボックスはスクロールコンテナーになります。

メモ: キーワード値 overlayauto の古い値の別名です。 overlay を指定すると、スクロールバーは空間を占めるのではなく、コンテンツの上に描画されます。

この例では、 overflow プロパティの <overflow> 列挙値をすべてデモしています。

HTML

この例の HTML は <pre> 要素内にいくつかの歌詞を格納しています。 HTML はまた、オーバーフローとスクロールの動作に対するキーボードフォーカスの効果をテストできるようにリンクテキストを格納しています。それぞれの <overflow> 列挙値の効果を表示させるために、同じ HTML コードが複数回繰り返されています。

html
<pre>&nbsp; Oh, Rubber Duckie, you're the one You make bath time lots of fun Rubber Duckie, I'm awfully fond of you Rubber Duckie, joy of joys When I squeeze you, you make noise Rubber Duckie, you're my very best friend, it's true Oh, every day when I make my way to the tubby I find a little fella who's cute and yellow and chubby Rub-a-dub-dubby <a href="#">Rubber Duckie</a>, you're so fine And I'm lucky that you're mine Rubber Duckie, I'm awfully fond of you </pre> 

CSS

デモのため、<pre>要素のボックスのサイズは、インラインとブロックの両方向でコンテンツがそのコンテナーから確実にはみ出すように定義されています。繰り返される <pre> 要素にはそれぞれ異なる <overflow> 値が設定されています。 clip 値のデモのために、 overflow-clip-margin を追加しています。

css
pre { block-size: 100px; inline-size: 295px; } pre:nth-of-type(1) { overflow: hidden; } pre:nth-of-type(1)::before { content: "hidden: "; } pre:nth-of-type(2) { overflow: clip; overflow-clip-margin: 1em; } pre:nth-of-type(2)::before { content: "clip: "; } pre:nth-of-type(3) { overflow: scroll; } pre:nth-of-type(3)::before { content: "scroll: "; } pre:nth-of-type(4) { overflow: auto; } pre:nth-of-type(4)::before { content: "auto: "; } pre:nth-of-type(5) { overflow: clip; overflow: overlay; overflow-clip-margin: 3em; } pre:nth-of-type(5)::before { content: "overlay (対応していない場合は clip): "; } pre:nth-of-type(6) { overflow: visible; } pre:nth-of-type(6)::before { content: "visible: "; } 

結果

キーボードフォーカスがオーバーフローやスクロールの動作に与える効果を見るには、例えばこの例のリンクをすべてタブで表示してみてください。 clip ボックスはスクロールコンテナーを作成せず、リンクにフォーカスが当たってもリンクが表示されないことに注意してください。常にリンクが表示されている visible 値もスクロールコンテナーにはなりません。

仕様書

Specification
CSS Overflow Module Level 3
# propdef-overflow

ブラウザーの互換性

関連情報