std::wcstoul, std::wcstoull
ヘッダ <cwchar> で定義 | ||
unsignedlong wcstoul(constwchar_t* str, wchar_t** str_end, int base ); | ||
unsignedlonglong wcstoull(constwchar_t* str, wchar_t** str_end, int base ); | (C++11以上) | |
str
の指すワイド文字列内の符号なし整数値を解釈します。
最初の非ホワイトスペース文字が見つかるまで、あらゆるホワイトスペース文字を破棄します (ホワイトスペースは isspace()
を呼ぶことによって識別されます)。 その後、有効な base 進数の符号なし整数表現を形成する文字を可能な限り多く読み込み、それを符号なし整数値に変換します。 有効な符号なし整数値は以下のように構成されます。
- (オプション) 正または負の符号
- (オプション) 8進数を表す接頭辞
0
(基数が 8 または 0 の場合のみ) - (オプション) 16進数を表す接頭辞
0x
または0X
(基数が 16 または 0 の場合のみ) - 数字の並び
基数に対する有効な値の集合は {0,2,3,...,36} です。 2進数の整数に対する有効な数字の集合は {0,1
} で、3進数に対しては {0,1,2
} で、以下同様です。 10
より大きな基数に対しては、有効な数字にアルファベット文字が含まれます。11進数用の Aa
から始まり、36進数用の Zz
までです。 大文字小文字の違いは無視されます。
現在設定されている C のロケールによって、追加の数値形式が受理されるかもしれません。
base の値が 0 の場合、基数は自動検出されます。 接頭辞が 0
であれば8進数、 0x
または 0X
であれば16進数、そうでなければ10進数です。
入力列の一部に負の符号があった場合、結果の型で単項マイナス演算子によって行われたかのように(符号なし整数のラップアラウンドルールが適用されます)、その数字列から計算された数値の符号が反転されます。
この関数は str_end
の指すポインタを、解釈した最後の文字の次のワイド文字を指すように設定します。 str_end
が NULL の場合は無視されます。
目次 |
[編集]引数
str | - | 解釈されるヌル終端ワイド文字列を指すポインタ |
str_end | - | ワイド文字へのポインタへのポインタ |
base | - | 解釈される整数値の基数 |
[編集]戻り値
成功した場合は str
の内容に対応する整数値。 変換後の値が戻り値の型の範囲外の場合は、値域エラーが発生し、 ULONG_MAX または ULLONG_MAX が返されます。 変換が行えない場合は、 0 が返されます。
[編集]例
#include <iostream>#include <string>#include <errno.h>#include <cwchar> int main(){constwchar_t* p = L"10 200000000000000000000000000000 30 40";wchar_t*end;std::wcout<<"Parsing L'"<< p <<"':\n";for(unsignedlong i = std::wcstoul(p, &end, 10); p != end; i = std::wcstoul(p, &end, 10)){std::wcout<<"'"<<std::wstring(p, end-p)<<"' -> "; p = end;if(errno==ERANGE){std::wcout<<"range error, got ";errno=0;}std::wcout<< i <<'\n';}}
出力例:
Parsing L'10 200000000000000000000000000000 30 40': '10' -> 10 ' 200000000000000000000000000000' -> range error, got 18446744073709551615 ' 30' -> 30 ' 40' -> 40
[編集]関連項目
(C++11) | バイト文字列を符号なし整数値に変換します (関数) |
ワイド文字列を整数値に変換します (関数) | |
wcstoul, wcstoull の C言語リファレンス |