std::transform_exclusive_scan
ヘッダ <numeric> で定義 | ||
template<class InputIt, class OutputIt, class T, class BinaryOperation, class UnaryOperation> | (1) | (C++17およびそれ以降) |
template<class ExecutionPolicy, class ForwardIt1, class ForwardIt2, | (2) | (C++17およびそれ以降) |
範囲 [first, last)
内の各要素を unary_op
で変換し、その後、その結果の範囲に対して init
を初期値として用いた binary_op
による exclusive prefix sum を計算し、その結果を d_first
から始まる範囲に書き込みます。 「exclusive」は、 i 番目の入力要素が i 番目の合計に含まれないという意味です。
形式的には、 [first, first + (i - d_first)) 内のすべての j
について、 binary_op
による init, unary_op(*j)...
の一般化された非可換な和の値を [d_first, d_first + (last - first)) 内のイテレータ i
それぞれを通して代入します。
ただし、一般化された非可換な和 GNSUM(op, a
1, ..., a
N) は以下のように定義されます。
- N=1 であれば、 a
1 です。 - N > 1 であれば、 1 < K+1 = M ≤ N である任意の K について op(GNSUM(op, a
1, ..., a
K), GNSUM(op, a
M, ..., a
N)) です。
別の言い方をすると、加算演算は任意の順序で行われる可能性があり、 binary_op
が結合法則を満たさない場合、動作は非決定的になります。
オーバーロード (2) は policy
に従って実行されます。 また、 std::is_execution_policy_v<std::decay_t<ExecutionPolicy>> が true でなければ、オーバーロード解決に参加しません。
unary_op
および binary_op
は、範囲 [first, last) または [d_first, d_first + (last - first)) 内の要素を変更してはならず、イテレータ (終端イテレータも含む) または部分範囲を無効化してはなりません。 そうでなければ、動作は未定義です。
目次 |
[編集]引数
first, last | - | 加算する要素の範囲 |
d_first | - | 結果を格納する範囲の先頭。 first と等しくても構いません |
policy | - | 使用する実行ポリシー。 詳細は実行ポリシーを参照してください |
init | - | 初期値 |
unary_op | - | 入力範囲の各要素に適用される単項 FunctionObject 。 戻り値の型は binary_op への入力として受け付けられなければなりません。 |
binary_op | - | unary_op の結果、他の binary_op の結果および init に適用される二項 FunctionObject |
型の要件 | ||
-InputIt は InputIterator の要件を満たさなければなりません。 | ||
-OutputIt は OutputIterator の要件を満たさなければなりません。 | ||
-ForwardIt1, ForwardIt2 は ForwardIterator の要件を満たさなければなりません。 | ||
-T は MoveConstructible の要件を満たさなければなりません。 binary_op(init, unary_op(*first)) 、binary_op(init, init) および binary_op(unary_op(*first), unary_op(*first)) はすべて T に変換可能でなければなりません。 |
[編集]戻り値
書き込まれた最後の要素の次の要素を指すイテレータ。
[編集]計算量
それぞれ O(last - first) 回の binary_op
および unary_op
の適用。
[編集]例外
テンプレート引数 ExecutionPolicy
を持つオーバーロードは以下のようにエラーを報告します。
- アルゴリズムの一部として呼び出された関数の実行が例外を投げ、
ExecutionPolicy
が3つの標準のポリシーのいずれかの場合は、 std::terminate が呼ばれます。 それ以外のあらゆるExecutionPolicy
については、動作は処理系定義です。 - アルゴリズムがメモリの確保に失敗した場合は、 std::bad_alloc が投げられます。
[編集]ノート
unary_op
は init
には適用されません。
[編集]例
This section is incomplete Reason: no example |
[編集]関連項目
指定範囲の要素の部分和を計算します (関数テンプレート) | |
(C++17) | std::inclusive_scan と同様ですが、 i 番目の合計に i 番目の要素が含まれません (関数テンプレート) |
(C++17) | 関数オブジェクトを適用した結果に対して inclusive scan を計算します (関数テンプレート) |